試乗記 BMW i4 eDrive40 M Sport

BMWi4フロントマスク クルマ

先日電気自動車のメリット・デメリットについて記事にしました。

今回は電気自動車の試乗記を掲載していきます。複数台の電気自動車を試乗しましたが、第1弾として「BMW i4 eDrive40 M Sport」の試乗記を掲載していきます。

この記事を読んでいただきたい方
  • 電気自動車の走りに興味のある方
  • BMW i4 eDrive40 M Sportを検討中の方
結論
  • BMW i4 eDrive40 M Sportは、BMW自体のクルマの良さと、電気自動車の良さを兼ね備えた素晴らしいクルマでした。

  • 電気自動車ならではの、アクセルを踏んだ瞬間からの加速感。バッテリー&モーターの重量により車重が増えることによるどっしり感。が味わえます。

  • 一充電走行距離が600kmを超えてくるため、電欠リスクもかなり低減されてます。

  • 電気自動車は、性能もデザインもこの数年でかなり変わってくると思われますが、現時点では最良の選択肢の1つと言えます。

概要

第5世代のBMW eDrive テクノロジーを搭載した、BMW初の完全電動グランクーペがBMW i4です。

BMWが最近よく使うグランクーペという名称ですが、昭和生まれの私はまだクーペといえば2ドアをイメージしてしまうため違和感があります。BMW曰くグランクーペとは4ドアクーペを意味しているとのことです。

 BMW i4

クーペとは

ところで、クーペの定義とは何なのでしょうか?

wikipediaで調べると「自動車ではドアが左右2枚のみのものを指す。」とあります。私の認識はあっているようです。

ただ、クーペの明確な定義は無いようで、グランクーペという新しい言葉も今後浸透していくことでしょう。参考までにWikipediaには4ドアクーペは以下のように記載されています。

通常の4ドアセダンから派生したボディ形式。ドアの枚数はそのままに、車高を低めにし前後ピラーも強く寝かせた車種。本来ならば「4ドアセダン」と呼ぶべきものだが、メーカーにより「4ドアクーペ」と呼称される。

厳密な定義は無く、本来の「クーペ」という言葉の用法からは外れるものの、セダンとクーペの折衷型として2000年代以降、各自動車メーカーから登場している。同クラスの「4ドアセダン」と比べ、室内は狭く、乗り降りもしづらい、実用性よりもデザインを優先したクーペ風の4ドア車である。

i4シリーズ スペック一覧

今回試乗したのは、「BMW i4 eDrive40 M Sport」というi4シリーズの中間グレードです。i4シリーズ全3種のスペック比較は以下となっています。

性能的にはeDrive35で十分かと思いますが、電気自動車の場合は一充電走行距離も非常に重要となってくるため、eDrive40も候補に入ってきます。

なお、電気自動車は補助金が出るため、こちらの価格よりも最大で100万円程度安く購入できる可能性があります。詳しくはお住まいのエリアの補助金制度をご確認ください。

eDrive35eDrive40M50
全長×全幅×全高(mm)4785×1850×14554785×1850×14554785×1850×1455
一充電走行(WLTCモード)532km604km546km
最高出力(馬力)286340544
最大トルク(Nm)400430795
0-100km加速性能6.05.63.9
価格(万円)698842.11139.7
リアスタイル

エクステリア

BMWならではのキドニーグリルです。このグリル、最近のモデルはかなり大型化しており、賛否が分かれる所です。

そもそもですが、電気自動車にはグリルが必要がありません。大きく風を取り込む必要がないからです。i4のグリルもよくよく見ると穴が開いていません(小さな穴はあるのかも)。

従来のエンジンを搭載したクルマから引き継いだスタイリングを取ることが今はベター、ということでこのスタイルを踏襲しているのだと思いますが、電気自動車が今後普及すると各社電気自動車らしいスタイリングを採用してくると想定されます。そういった意味でも今は過渡期ということになります。

BMWi4フロントマスク
BMWi4 サイドシルエット

リアの写真を撮り忘れてしまったのですが、おそらくマフラーがあったと思われます。あったとするとこれもダミーになります。電気自動車に排気管は必要がないためです。

BMWi4 リアスタイル

レクサスRZ450eは、すでに電気自動車ならではのスタイリングを採用しています。グリルレスなスタイリングは今後のトレンドになると思います。

ボディカラーがホワイトですと、カメラやセンサーが目立ちます。これらが馴染むデザインが出てくるまでは、ブラック系のボディの方がスタイリッシュがオススメです。

レクサスRZ

インテリア

試乗させていただいたクルマはホワイトレザーが装備されており、高級感のあるインテリアとなっています。モニターも大型モニタが助手席の近くまで配置されており、未来感を感じるデザインとなっています。

BMWi4 運転席

リアシートも高級感たっぷりです。ホワイトレザーは車内が明るくなるため、車内が広く見えるという効果もあります。汚れを気にされる方もいると思いますが、私の経験上ホワイトレザーシートも汚れるということは無かったです。ほぼノーメンテナンスで2-3年乗った際も問題ありませんでした。

車種によってはホワイトレザーは下取りに影響が出る可能性がありますが、長期所有する予定でクルマを購入される場合は、ホワイトレザーは満足度が高いためオススメです。レッドレザーも同様です。

BMWi4 リアシート

試乗インプレッション

加速感

電気自動車独特の加速感で猛烈に加速します。

電気自動車の特性として、アクセルを踏んだ瞬間から強く加速します。そのため、エンジン自動車(?)に慣れていると、アクセルを踏みすぎる傾向にあります。

エンジン音が無いため、アクセルを強く踏んでも音が静かであり、気づくと驚くスピードになっていることがあります。

BMWのエンジン自動車の場合、駆けぬける喜びを演出するためにエンジン音の盛り上がりも上手く設定されているため、BMWのエンジン車からの乗り換えの場合は注意が必要です。

乗り心地

一昔前のBMWのM Sportはかなり硬い足周りとなっていましたが、i4はそのようなことはなく、しなやかな足回りとなっていました。乗り心地も快適でスマートな乗り心地となっています。

乗り心地については、電気自動車もエンジン自動車も大きな差が無いと思っていたのですが、電気自動車はしなやかな気がします。これは車重の影響かも知れません。バッテリー&モーターが大きい分、必然的に車重が重くなります。

i4 eDrive40の場合、2080kgと2トンを超える車重となっています。車重があるとネガなことが多いですが、電気自動車の場合パワーがあり&初速から加速するため、そのネガな部分が解消されています。

車重があることのメリットとしては、車が安定することです。これによりどっしり感と安心感が増します。

電気自動車はエンジン自動車とは思想を変えて開発する必要があることがわかりました。今後の電気自動車の発展に大きく期待が持てます。

人工的なサウンド

eDrive40とM50には「アイコニック・サウンド・エレクトリック」が標準装備されます。

電気自動車には当然エンジン音・排気音はありませんが、「駆けぬける喜び」を演出するため、人工的なサウンドが流れるようになっています。この装備は、まさに電気自動車普及に向けた過渡期の象徴的な装備だと思います。

エンジンが無く、音が無いため、「駆けぬける喜び」を演出するために人工的なサウンドを付与するとは・・・。その発想に驚きます。

実際スポーツモードのスイッチを入れるとインパネが赤くなり、アクセルを踏むと、「ウィーン」という電子音がしてクルマが加速します。この機能を知るまでBMW i4 eDrive40は素晴らしく、価格を超える価値があると思っていたのですが、この機能に少し驚きました。過渡期ならではの機能だとは思いますが、ニーズがきっとあるのでしょう。

もちろん機能をオフにすることはできると思うのですが、昔から軽自動車でフェラーリの音を楽しむというコンセプトで販売をし続けているサウンドレーサーを思い出しました。

まとめ

BMW i4 eDrive40 M Sport、BMW自体のクルマの良さと、電気自動車の良さを兼ね備えた素晴らしいクルマでした。

電気自動車の一充電走行距離の延伸や充電環境が整備されることにより、今後さらに普及するということを体感できたクルマでした。

今は過渡期のため、エンジン自動車にあるグリルやサウンドなどに気を遣いながら、今は電気自動車を開発していますが、あと数年で電気自動車をメインとした開発になってくるだろうと想定されるため、これからのクルマのデザインと性能&機能に期待ができると感じました。

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