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ポルシェ マカンは値崩れする?中古相場を見て感じる3つの理由

白いポルシェ Macan GTSをフロント斜めから見た外観 Porsche

ポルシェのMacanは値崩れしにくいのか。

中古のMacan、特にGTSをかなり長く見てきた私の感覚では、これからガソリンMacanは値下がりしていく可能性が高いと思っています。

Porscheだからリセールが高い、と単純には考えていません。

理由は大きく3つあります。他社のSUVがかなり進化したこと。新しいMacan Electricの登場。そしてガソリンMacanそのものの経年です。

ただし、だからMacanを買わない方がいい、という話でもありません。むしろ値落ちを理解したうえで、自分が欲しいMacanを適正な価格で買うなら、中古Macanはかなり面白い選択肢だと思っています。

私が見てきた中古Macan GTSの価格感

私はMacanを購入候補としてかなり長く見ています。特によく見ているのはGTSです。

中古車サイトを継続的に見てきた感覚では、2017年式のGTSなら400万円台で、450万円を切ってくると「これは安いな」と感じます。もう少し新しい中期のGTSなら、700万円を切ってくると気になります。

もちろんこれは、同一条件の車両を定点観測した統計ではありません。走行距離、状態、装備、販売店によって中古車価格は変わるので、あくまで私が実際に購入候補を探し続けてきた中で持っている価格感です。

それでも長く見ていると、「PorscheだからMacanも値崩れしない」と考えるのは少し危ないと感じます。今のガソリンMacanには、価格が下がる理由が増えてきたと思っています。

理由1|Macanが悪くなったのではなく、他社のSUVが良くなった

これが、私が一番大きいと思っている理由です。

Macanに乗ると、SUVなのにPorscheらしい。ステアリングを切ったときの感覚やボディの動きなど、「やっぱりPorscheだな」と感じるところがあります。

それでも購入を検討すると、同じ予算で買える他社のSUVがかなり良くなったことが気になります。

たとえば私が実際に比較しているのがMercedes-AMG GLC 43です。800万円台という予算で中古車を探したとき、5年前後のMacan GTSと、2〜3年落ちのGLC 43が比較対象になってきます。

実際に比較検討しているMercedes-AMG GLC 43

Macanの走りの良さは分かっています。でも私は日常的にサーキットを走るわけでもありませんし、常にクルマを飛ばしているわけでもありません。

普段使いまで含めると、内装の新しさ、安全・運転支援機能、環境性能なども重要になります。そういうところまで一つずつ比べていくと、「Porscheに乗るために、どこまで他のものを犠牲にするか」という選択になってしまう。

Macanが悪くなったのではありません。Macanの良さを知ったうえでも、他社がそこまで良くなってきた。そこが以前とは違うと思います。

MacanとGLCを中古車として比較したときの迷いは、「ポルシェ マカン vs ベンツGLC|中古で買うならどっち?」でも詳しく書いています。

理由2|Macan Electricを見たら、ガソリンMacanが急に古く見えた

白いポルシェ Macan Electricを横から見たサイドシルエット

2つ目の理由がMacan Electricです。

ここで重要なのは、「EVだからガソリン車が古くなった」という単純な話ではありません。私はMacan Electricそのものが格好いいと思っています。

特に印象が違うのが内装です。ガソリンMacanのシートには、いかにもスポーツSUVらしいゴツゴツとした格好よさがあります。一方でMacan Electricのシートは、もっとフラットで現代的に見えるのに、きちんと格好いい。インパネも含めて一気に新しい世代になった印象があります。

後席側から見たポルシェ Macan Electricのインパネとコックピット
ポルシェ Macan Electricのベージュ内装とシート

外観もそうです。従来のMacanは丸みがあって、少しぼってりしたクーペSUVのように見えるところがあります。Macan Electricは、そこがずいぶんスタイリッシュになった。私にはCayenne Coupéにも通じるような、低く流れるクーペ的なシルエットに見えます。

新型を見たあとで従来型を見ると、「あれ、ガソリンMacanってこんなに古く見えたかな」と感じました。

中古車価格を考えるうえでは、単に年式だけではなく、新しいMacanとの見た目や商品性の差も考えた方がいいと思っています。

なお、Macan Electricそのものの値落ちについては、新車のオプション込み価格と約1年落ちの中古相場を比べて「マカン エレクトリックのリセールは厳しい?新車のオプション込み価格と中古相場を比較」で検証しています。

理由3|中期Macanも、これから普通に年式が古くなる

そして3つ目は、とても単純です。クルマは古くなります。

今、中古車として価格的に面白く見えてくる中期のMacanも、2020年、2021年あたりなら、これからさらに年式が進んでいきます。一方、後期型はまだ高い。

そこで「後期は高いから中期にしよう」と考えると、今度は5年、6年、それ以上前のクルマになっていきます。Porscheだから、この時間軸だけが止まるわけではありません。

走行距離も増え、保証や整備の問題も出てくる。そう考えると、ガソリンMacanの中古価格には基本的に下方向の圧力がかかる、と私は考えています。

購入価格だけでなく、家計全体から見た現実的な予算は「マカンは年収いくらで買える?」で整理しています。

値落ちを考えるなら、私はGTSかベースを選ぶ

赤いポルシェ Macan GTSをフロント斜めから見た外観

では、中古Macanを買うならどのグレードを選ぶか。私は基本的にはGTSです。リセールまで考えるなら、GTSかベースモデルを選びます。

GTSには「GTSを買いたい」という分かりやすい理由があります。一方、ベースモデルにはPorscheのMacanを比較的安く買えるという明確なメリットがあります。

Sは私にとって少し難しいポジションです。これは「Sは必ず値崩れする」という中古相場の事実を意味するものではありません。ただ、自分が中古Macanを選ぶ立場なら、価格を優先するならベース、Macanらしい特別感まで求めるならGTSを選びます。

そしてGTSについても安心はできません。街で見れば、クルマに詳しくない人にとってはベースMacanもMacan GTSも同じ「PorscheのMacan」です。GTSだから何年経っても高く売れる、とまでは私は考えていません。

Macan GTSそのもののサイズ、維持費、中古価格については、「ポルシェ マカンGTSは買いか?」でも詳しくまとめています。

もう一つ、中古Macanを見ていて感じるのがオプションです。Porscheは新車時にオプションを積み上げるとかなり高額になりますが、中古になったとき、その金額がそのまま価格に残るようには見えません。

私の感覚では、欲しい装備が付いている個体が10万円、20万円高いくらいなら検討できます。でも、同じような年式・走行距離なのに、オプションが多いから50万円高いとなったら、私はおそらく安い方を見ます。

だから私は、新車時のオプション総額より、自分に必要な装備が揃った中古車を適正な価格で選ぶ方に魅力を感じます。

Macanは値崩れすると思う。それでも欲しい価格になったら買いたい

私の結論はシンプルです。

ガソリンMacanは、これから値崩れすると思っています。

最大の理由はMacanそのものが悪くなったからではありません。他社のSUVが進化した。Macan Electricが新しいPorscheの姿を見せた。そしてガソリンMacanは普通に年式を重ねていく。この3つが同時に起きています。

だから「Porscheだから大丈夫」とは思いません。ただ、これはMacanの魅力がなくなったという話でもありません。

Macanに乗れば、今でも「やっぱりMacanはいいな」と感じます。だから私は、値落ちを恐れてMacanを避けるというより、値落ちを前提に、欲しいGTSが自分の納得できる価格まで来るのを待つ。

それが中古Macanとの一番いい付き合い方ではないかと思っています。