Macan Electricの中古車を見ていて、驚いたことがあります。
約1年落ちなのに、すでに800万〜900万円台のMacanがある。
新車の車両本体価格だけと比べれば、そこまで大きな値落ちには見えません。
でもPorscheは、車両本体価格だけでは実際の購入価格が分かりません。オプションを選んでいけば、200万〜300万円程度上がることも珍しくないからです。
1,300万〜1,400万円台で買ったMacanが、約1年で800万〜900万円台になると考えると、印象はかなり変わります。
しかもEVは、バッテリーの劣化状態を数値で確認できるだけに、数年後の中古価値も気になります。
Macan Electricは新車で買うべきなのか。それとも、値落ちした中古を狙った方がいいのか。
実際の中古価格を見ながら考えてみます。

約1年落ちで800万〜900万円台。Macan Electricの値落ちは大きい?
Macan Electricの中でも流通量のあるMacan 4を見てみます。
新車の車両本体価格は1,100万円を超えます。
一方、中古車を見ると、約1年落ち・走行数千kmのMacan 4が900万円前後、個体によっては800万円台で販売されています。
まだ1年程度しか経っておらず、走行距離もそれほど多くありません。
それでもこれだけ価格が下がっている。
私は中古価格を見て、「まだ1年なのに、もうこの価格なのか」と思いました。
ただし、新車価格と中古価格をそのまま比較して「1年で○万円値落ちした」と考えるのも正確ではありません。
Porscheには、もう一つ大きな要素があるからです。

Porscheはオプション込みで考えると、値落ちの見え方が変わる
Porscheの新車価格を見るとき、車両本体価格だけを見てはいけないと思っています。
Porscheはオプションが非常に多く、ホイール、シート、内装、パノラマルーフ、サスペンション、リアアクスルステアリング、運転支援装備などを選んでいくと、200万〜300万円程度上がることがあります。
実際、Porsche Finderに掲載されるMacan 4の新車にも、オプション込みで1,300万〜1,400万円台の車両があります。
ところが中古車になったとき、300万円のオプションを付けたからといって、300万円高く売れるわけではありません。
ここがPorscheのリセールを考えるときに重要だと思います。
例えば、車両本体価格では1,100万円台。オプションを付けて1,300万〜1,400万円台。そして約1年後の中古車は800万〜900万円台。
となれば、車両本体価格だけを基準にしたときより、最初のオーナーが実際に負担した価格差はかなり大きく見えます。
Macan Electricの値落ちを考えるなら、車両本体価格ではなく、オプションを含めて実際にいくらで購入した車なのかを見る必要があります。
EVだから、数年後のリセールも気になる
そしてMacan Electricには、EVならではの気になる点もあります。
バッテリーです。
これはiPhoneを使っているとイメージしやすいと思います。長く使っていると、バッテリーの最大容量が「新品時の何%」という数字で見えるようになります。
EVにもSoH(State of Health)というバッテリーの健康状態を示す指標があります。
実際、Porsche FinderのMacan Electric認定中古車にも、バッテリー容量の状態を確認する項目があります。
もちろん、ガソリン車のエンジンやトランスミッションも使えば劣化します。
ただ、中古車を買うときに「このエンジンは新品時の87%です」のように数字で示されることは通常ありません。
EVではバッテリーの状態が数字として見える。そしてバッテリーが劣化すれば、利用できる電力量が減り、航続距離にも影響します。
PorscheはMacan Electricの高電圧バッテリーについて8年または16万kmまで保証し、残存容量についても基準を設けています。
だからすぐにバッテリーが大きく劣化するという話ではありません。
それでも、1年落ちですでにこれだけ価格差があるMacan Electricが、3年、5年と経ったらどう評価されるのか。
新車で買う側としては、私は少し気になります。

逆に、中古のMacan Electricはかなり面白い
ここまでだと、「Macan Electricはリセールが心配だから買わない方がいい」という話に見えるかもしれません。
でも、私がむしろ気になっているのは逆です。
中古で買うなら、かなり面白い。
新車では200万〜300万円かけなければ付けられなかったオプションが、中古になったときにそのまま200万〜300万円上乗せされるわけではありません。
前のオーナーが選んだ高額なオプションが付いたMacan Electricを、新車よりかなり安く買える可能性があります。
まだ1年程度しか経っておらず、走行距離も数千km。そうした車が800万〜900万円台まで下がっているのであれば、私は新車より中古に魅力を感じます。
ただし、Porscheの中古車には難しいところがあります。
オプションが多すぎる。
同じMacan 4でも、サスペンション、リアアクスルステアリング、シート、ホイール、運転支援装備などによって仕様がかなり違います。
50万円安い車を見つけても、欲しかった装備が付いていなければ、本当にお得とは限りません。
Porscheは中古になっても、単純な年式・走行距離・価格だけでは比べにくいクルマです。

私ならMacan Electricは認定中古車から探す
だから私が中古のMacan Electricを買うなら、まずPorsche認定中古車から探します。
「認定中古車だから絶対安心」という意味ではありません。
理由は、Porscheではその個体に何が付いているのかを確認することが重要だからです。
さらにMacan Electricでは、これまでのPorsche中古車選びにはなかったバッテリーの状態も気になります。
オプション構成を確認する。バッテリーの状態を見る。保証も確認する。
それらを含めて比較できることを考えると、Macan Electricと認定中古車は相性がいいと思います。
一般の中古車店で安い個体を探すのも選択肢です。Porscheの装備を自分で判断できるなら、それも面白いでしょう。
でも、初めてPorscheを買う人なら、私はまず認定中古車を基準に価格と装備を見ると思います。
Macan Electricの中古価格を見て感じたのは、「リセールが悪いから買いたくない」ではなく、「これなら中古で買いたい」でした。
新車で自分だけの仕様を作るのもPorscheの大きな楽しみです。
一方、リセールまで考えると、高額なオプションを含めた最初の値落ちは気になります。EVだけに、数年後のバッテリー状態が中古価格にどう反映されるのかもまだ分かりません。
だから私は、Macan Electricなら新車だけでなく、値落ちした高年式の認定中古車をかなり真剣に検討します。
Macan 4 Electricそのものについては、実際に運転して感じた走りや乗り心地を別の記事にまとめています。
また、全幅1,938mmという大きさが気になる人は、Macan Electricを街中や幹線道路で運転して感じたサイズ感も参考にしてください。
Macan全体の値落ちについては、「ポルシェ マカンは値崩れする?」で詳しくまとめています。
