メルセデス・ベンツGLC350e 4MATIC Sports Edition Starを、家族3人で試乗しました。
今回の試乗で強く印象に残ったのは、メルセデスらしい段差処理の上質さと、想像以上に扱いやすい取り回しです。
一方で、試乗後に最も残ったのは「重さ」でした。
車の中央から床下あたりに大きな塊があるような感覚があり、Comfortモードでは車体の動きが大きく感じる場面もありました。後席の家族からは、その動きを「ぐーわんと回される感じ」と表現する感想も出ています。
加速については、私は今回ほとんど力強さを感じませんでした。GLC350e自体の性能を「遅い」と評価したいわけではなく、アクセルがかなり重く、当日は私自身が十分に踏み込めていなかった可能性もあります。ここはスペックではなく、あくまで今回の試乗での体感として書きます。
以前、家族で試乗したレクサスNX450h+や、約1週間乗ったMercedes-AMG GLC43と比べると、乗り味の違いもかなり印象に残りました。
この記事では、GLC350eのスペックを並べるだけではなく、家族で一般道と高速道路を走って感じた、
- 乗り心地
- 車重の感じ方
- ComfortとSportの違い
- 加速とアクセルの重さ
- 静粛性とエンジン音
- ブレーキと回生
- 後席の家族の感想
- 取り回し
- NX450h+やGLC43との違い
を、実体験を中心にまとめます。
GLC350eを検討している方、特に「PHEVとして魅力的だけれど、実際の乗り味はどうなのか」と気になっている方の参考になればと思います。
- 試乗したGLC350e|2.3トン超のPHEV
- 結論|上質な部分はある。でも私には「重さ」が残った
- 取り回しは好印象|大きさの割に向きを変えやすい
- 乗り心地は上質に感じる場面があった|高速道路の継ぎ目が印象的
- それでも気になった「重い塊が動く感覚」
- Comfortモード|後席では「ぐーわんと回される感じ」
- Sportにすると車体の動きは抑えられた
- 加速感は薄かった|アクセルの重さも影響したかもしれない
- エンジンが始動すると存在感は分かりやすい
- ブレーキと回生は自然に感じた
- 後席の家族は車酔いしなかった
- NX450h+との違い|PHEVでも乗り味はかなり違った
- 以前乗ったGLC43の方がフラットに感じた
- GLC350eが合いそうな人
- まとめ|GLC350eは「上質さ」だけでなく車体の動きも確認したい
- FAQ
試乗したGLC350e|2.3トン超のPHEV
今回試乗したのは、メルセデス・ベンツGLC350e 4MATIC Sports Edition Starです。
現行MP202602では、車両重量は2,350kg。全長4,725mm、全幅1,920mm、全高1,635mmというプレミアムミドルSUVです。
2.0L直列4気筒ターボエンジンとモーターを組み合わせたPHEVで、AIRMATICサスペンションとリアアクスルステアリングを備えています。
数字だけを見ると、かなり重量級です。
ただ、乗る前に一番気になっていたのは車重そのものではありませんでした。
「PHEVの静かさと、メルセデスらしい乗り心地がどう両立しているのか」
そこを実際に確認したいと思っていました。

結論|上質な部分はある。でも私には「重さ」が残った
先に結論を書くと、GLC350eには明確に良さを感じた部分がありました。
特に印象に残ったのは、
- 高速道路の継ぎ目をきれいに処理する足まわり
- 全幅1,920mmという数字から想像するより扱いやすい取り回し
- 質感の高いインテリア
- ブレーキと回生の自然さ
- 家族3人とも車酔いしなかったこと
です。
一方で、私にとって購入判断を分けたのは、
「車の重さを常にどこかで感じる」
という点でした。
発進、曲がる、車体が揺れたあとに収まる。
そうした一つひとつの動きに、約2.3トンの車体を動かしている感覚が残りました。
GLC350eをネガティブに評価したいわけではありません。ただ、私の好みとは少し違った、というのが一番近い感想です。
取り回しは好印象|大きさの割に向きを変えやすい
GLC350eで好印象だったのが、低速での取り回しです。
全幅は1,920mmあります。
数字だけを見ると、街中や駐車場ではかなり大きく感じそうですが、ステアリングを大きく切る場面では、想像していたより車の向きを変えやすく感じました。
リアアクスルステアリングの効果は、スペックを見るだけよりも実際に運転した方が分かりやすい装備です。
現行GLC350eの最小回転半径は5.1m。
もちろん全幅そのものが小さくなるわけではありませんが、「大きいSUVだから取り回しも大変だろう」という事前のイメージよりは扱いやすく感じました。

乗り心地は上質に感じる場面があった|高速道路の継ぎ目が印象的
乗り心地で特に印象に残ったのが、高速道路の継ぎ目を通過したときです。
硬い衝撃を「ドン」とそのまま乗員に伝えるのではなく、足まわりが一度受け止めて「スコン」と処理していくような感覚がありました。
この部分は、私が今回GLC350eで良いと感じたところです。
路面の荒れを完全に消すわけではありませんが、大きめの入力に対して角を丸めるような感覚がありました。
ただし、この「入力を柔らかく受けること」と「車体の動きが小さいこと」は別です。
GLC350eでは、衝撃の処理は良く感じても、その後の車体の動きが自分には大きく感じる場面がありました。
それでも気になった「重い塊が動く感覚」
私がGLC350eで一番気になったのは、車体の重量感です。
走っていると、車の中央から床下あたりに大きな重い塊があり、それをサスペンションが支えながら動かしているように感じました。
直線を一定速度で走っているときは、それほど強く意識しません。
しかし、
- 発進
- 減速
- 車線変更
- カーブ
- 路面のうねり
のように車体の姿勢が変わる場面では、質量があとからついてくるような感覚がありました。
もちろん、これは私の体感です。
この重さを、落ち着きや安定感として好ましく感じる人もいると思います。
私の場合は、軽快さや車体の収まりを重視するため、この重量感が最後まで気になりました。

Comfortモード|後席では「ぐーわんと回される感じ」
Comfortモードでは、路面によって車体が大きく動く場面がありました。
私自身も車体の動きは感じていましたが、後席に座っていた家族からは、「ぐーわんと回される感じがする」という言葉が出ました。
突き上げが強いわけではありません。むしろ路面からの入力そのものは柔らかく感じる場面があります。
ただ、その後に車体全体がゆったり動くため、後席では横方向の動きとして感じやすかったのだと思います。
一方で、家族3人とも車酔いはしていません。
以前のCX-60試乗では家族3人とも車酔いを感じたため、この点はGLC350eとの大きな違いでした。
したがって、「乗り心地が悪い」「家族には向かない」と断定するものではありません。
私たちの場合は、Comfortの柔らかさよりも、その後に残る車体の動きの方が気になった、ということです。
Sportにすると車体の動きは抑えられた
そこでSportモードにも切り替えてみました。
すると、Comfortで感じた大きな車体の動きはかなり抑えられました。
姿勢が早く決まり、私はこちらの方が運転しやすく感じました。
一方で、路面からの入力はComfortより直接的になります。
私の体感では、
Comfort
=入力は柔らかめ。ただし車体の大きな動きを感じやすい
Sport
=車体は収まりやすい。その代わり少し硬さが増す
という違いでした。
GLC350eを検討するなら、ComfortだけでなくSportも試して、自分がどちらの動きを心地よいと感じるか確認した方がよいと思います。
加速感は薄かった|アクセルの重さも影響したかもしれない
加速については、評価を少し慎重にしたいと思います。
今回の試乗で、私はGLC350eに「かなり速い」「パワーがある」という感覚をほとんど持ちませんでした。
一方で、これはGLC350eの絶対的な加速性能が低いという意味ではありません。
私にはアクセルペダルがかなり重く感じられ、当日は十分に深く踏み込めていなかった可能性があります。
以前試乗したNX450h+では、軽めのアクセルに対してモーターの加速感がすぐに伝わってきました。
GLC350eはアクセルを踏む感覚そのものが重く、同じような感覚では運転できませんでした。
そのため今回については、
「GLC350eは遅い」
ではなく、
「少なくとも今回の試乗では、私は力強い加速を体感できなかった」
という表現が最も正確だと思います。
エンジンが始動すると存在感は分かりやすい
EV走行中のGLC350eは静かです。
ただ、エンジンが始動したときは、2.0L直列4気筒エンジンが動き始めたことが比較的分かりやすく感じました。
エンジン音が不快という意味ではありません。
ただ、
「今エンジンが動いている」
という存在感はあります。
以前試乗したNX450h+では、チャージモードで意図的にエンジンを始動させても、家族が「これ、エンジン動いてるの?」と感じるほど自然でした。
モーター走行からエンジン走行への切り替わりの自然さについては、私はNX450h+の方が印象に残っています。
ブレーキと回生は自然に感じた
PHEVで気になるポイントの一つが、回生ブレーキと通常ブレーキのつながりです。
今回のGLC350eでは、ブレーキペダルそのものに大きな違和感はありませんでした。
減速時には車体の質量を感じますが、
「回生が入った瞬間に急にペダルの感触が変わる」
というような不自然さは、私にはほとんど感じられませんでした。
加速ではアクセルの重さが強く印象に残りましたが、ブレーキについては比較的自然に操作できました。

後席の家族は車酔いしなかった
今回、後席には家族が乗りました。
Comfortモードでは後席から「ぐーわんと回される感じ」という感想が出ましたが、家族3人とも車酔いはしていません。
シートや室内の質感についても、大きな不満は出ませんでした。
したがって、家族利用に向かないクルマだとは思いません。
ただし、後席で感じる車体の動きは、購入前に家族も一緒に確認した方がよいと思います。
NX450h+との違い|PHEVでも乗り味はかなり違った
以前、家族でレクサスNX450h+ version Lにも試乗しています。
両車ともPHEVで、家族で使えるプレミアムSUVですが、私に残った印象はかなり違いました。
GLC350eで印象に残ったのは、
- 高速道路の段差処理
- 取り回し
- インテリアの質感
- 重厚な車体感
です。
一方、NX450h+では、
- アクセルが軽く扱いやすい
- モーター加速の感覚が分かりやすい
- エンジン始動が自然
- 車体の重さを意識しにくい
- 家族がリラックスしていた
という点が印象に残りました。
試乗条件は完全に同一ではないため、絶対的な優劣ではなく、私たち家族に残った印象として比較しています。
そのうえで、PHEVとして日常で乗ることを考えると、私たち家族にはNX450h+の方が自然に感じました。
以前乗ったGLC43の方がフラットに感じた
GLC350eとMercedes-AMG GLC43の違いも印象的でした。
以前、GLC43には約1週間乗り、高速道路を含めて家族で使いました。
GLC43はスポーツモデルなので、当然ながら硬さはあります。
ただ、私の体感では、GLC43の方が車体の動きがフラットで、揺れたあとも早く収まる印象がありました。
GLC350eはComfortだと入力は柔らかい一方で、車体全体が大きく動く場面があります。
この2台を経験すると、
「柔らかい乗り心地=自分にとって快適」
とは限らないと改めて感じます。
私なら、GLCを選ぶならGLC43。
PHEVを選ぶならNX450h+。
現時点ではそう考えています。
GLC350eが合いそうな人
今回の体験から考えると、GLC350eは次のような人には検討価値があると思います。
- メルセデスらしい内外装や雰囲気が好き
- 全幅が大きくても取り回しやすさを重視したい
- PHEVで日常のEV走行を取り入れたい
- 軽快さよりも重厚な車体感を好む
- Comfortのゆったりした動きが好みに合う
逆に、
- 軽いアクセル操作が好き
- 車体が一度でスッと収まる感覚を重視する
- 後席の横方向の動きが気になる
- エンジン始動時の存在感をできるだけ抑えたい
という人は、NX450h+やGLC43も含めて乗り比べると判断しやすいと思います。
まとめ|GLC350eは「上質さ」だけでなく車体の動きも確認したい
GLC350eには、実際に乗って良いと感じた部分がありました。
高速道路の継ぎ目の処理は印象的でした。
取り回しも、全幅1,920mmという数字から想像するより扱いやすく感じました。
ブレーキや回生にも大きな違和感はありませんでした。
一方で、私に最も残ったのは約2.3トンの車体が生む重量感です。
Comfortでは入力を柔らかく受ける一方、後席の家族から「ぐーわんと回される感じ」という感想が出るほど、車体の動きを大きく感じる場面がありました。
Sportにするとその動きは抑えられますが、少し硬さが増します。
加速についても、私は今回ほとんど力強さを感じませんでした。ただ、アクセルが重く、十分踏めていなかった可能性があるため、これだけで性能を評価するつもりはありません。
だからこそGLC350eは、スペックだけで判断せず、
- 車体の重さ
- ComfortとSportの違い
- アクセルの重さ
- 後席で感じる動き
- エンジン始動時の存在感
まで実車で確認した方がよいと思います。
私にとっては、PHEVならNX450h+。
GLCならGLC43。
GLC350eは、その間にある「上質さ」と「重厚さ」が自分に合うかどうかで評価が分かれるクルマだと感じました。
FAQ
GLC350eの乗り心地は悪い?
悪いとは感じませんでした。高速道路の継ぎ目などでは、入力をきれいに処理する感覚がありました。一方でComfortモードでは車体の動きが大きく感じる場面もあり、後席の家族からは「ぐーわんと回される感じ」という感想が出ました。
GLC350eは重さを感じる?
私には感じました。現行MP202602の車両重量は2,350kgで、発進、減速、カーブ、路面のうねりなどでは、車体中央から床下に大きな質量があるような感覚が残りました。
GLC350eは取り回しやすい?
全幅は1,920mmありますが、低速でステアリングを大きく切る場面では、数字から想像するより向きを変えやすく感じました。現行GLC350eの最小回転半径は5.1mです。
GLC350eの加速は速い?
今回の試乗では、私は力強い加速をほとんど体感できませんでした。ただし、アクセルがかなり重く、私自身が十分に踏み込めていなかった可能性があります。そのため「GLC350eは遅い」と断定する評価ではありません。
GLC350eで家族は車酔いしなかった?
今回の試乗では家族3人とも車酔いしませんでした。ただしComfortモードでは後席で車体の横方向の動きを感じており、家族から「ぐーわんと回される感じ」という感想が出ました。
GLC350eとNX450h+ではどちらが良かった?
私たち家族の好みではNX450h+です。試乗条件は完全に同一ではありませんが、GLC350eは段差処理や取り回し、インテリアの質感が印象的で、NX450h+はアクセルの軽さ、モーター加速、エンジン始動の自然さが印象に残りました。
GLC350eとGLC43ならどちらを選ぶ?
私ならGLC43です。GLC350eのComfortは入力を柔らかく受ける一方で、車体の大きな動きを感じました。以前約1週間使ったGLC43の方が、私にはフラットで収まりが良く感じられました。

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