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ヴェゼルとレクサスNXを比較|両方試乗して分かった走り・乗り心地・上質感の違い

ホンダ ヴェゼル e:HEV Zの外観 Cars
ホンダ ヴェゼル e:HEV Zの外観

最近、SUVをいろいろと試乗しているのですが、どの車もずいぶん大きく、価格も高くなってきました。レクサスNXやアウトランダーPHEVなど、魅力的なSUVはたくさんあります。ただ、いろいろ乗ってみて改めて思ったのは、私はもともとコンパクトな車が好きだということ。

そこで今回、以前から気になっていたホンダ ヴェゼル e:HEV Zに試乗してみました。ヴェゼルは想像以上に軽快で、ハンドリングやブレーキの自然さが好印象。一方、以前試乗したレクサスNX450h+には、静粛性や力強いモーター加速、車内の上質さという魅力がありました。価格帯も車格も異なる2台ですが、実際に運転してみると、それぞれの良さがよく分かります。

ヴェゼルとレクサスNXのサイズ・重量を比較

レクサスNX450h+のフロント外観

まず、両車のボディサイズを比較してみます。

項目         ヴェゼル e:HEV Z(FF) NX450h+ version L(AWD)

全長         4,340mm        4,660mm

全幅         1,790mm        1,865mm

全高         1,590mm        1,660mm

ホイールベース    2,610mm        2,690mm

車両重量       1,380kg        2,030kg

全長は320mm、全幅は75mm、全高は70mmの差があります。数字で見ると、全長の違いが特に大きいですね。車両重量は650kgの差があります。ただし、NX450h+は大容量バッテリーを搭載するPHEVで、駆動方式もAWDです。単純にボディサイズだけで650kg重くなっているわけではありません。 車幅や駐車のしやすさをさらに確認したい場合は、レクサスNXのサイズ・駐車場・取り回しの実体験も参考になります。

ヴェゼルは乗り込んだ瞬間から車体が軽く感じられ、NXはもう少し大きな車に乗っている感覚があります。ただ、NXも実際に運転すると、車体の大きさの割にはステアリングが軽く、想像以上に扱いやすい車でした。※表は各仕様の参考値。ヴェゼル試乗車の駆動方式は未確認です。

走りの違い|軽快なヴェゼルと力強いNX

ホンダ ヴェゼル e:HEV Zの斜め前からの外観

ヴェゼルはハンドリングとブレーキが気持ちいい

ヴェゼルに乗って最も印象に残ったのは、とにかく軽快な乗り味です。ステアリングの手応えが自然で、操作に対する反応も素直。コンパクトな車を軽やかに走らせている感覚があります。

特に好印象だったのが、路面の段差を越えるときの足回りです。「コツン、コツン」と路面の状態が伝わってくるのですが、嫌な硬さではありません。軽快で小気味よく、ヴェゼルのキャラクターによく合っています。 軽快さを別のSUVと比較するなら、ヴェゼルとエクストレイルの試乗比較も参考になります。

ブレーキも自然でした。ハイブリッド車では回生ブレーキ特有の感触が気になることがありますが、今回の試乗ではほとんど違和感がありません。ステアリング、アクセル、ブレーキが自然につながっていて、普段の街乗りを気持ちよく楽しめる車です。ヴェゼル単独の詳しい評価は「ホンダ ヴェゼル e:HEV Z試乗レビュー」で紹介しています。

レクサスNX450h+の外観

NX450h+はモーター加速の力強さが印象的

一方、NX450h+で特に印象に残っているのは、発進から加速までの滑らかさです。アクセルを踏むと「シューン」と静かに走り出し、さらに踏み込むと「ヒュイーン」と力強く加速します。ヴェゼルの加速も日常走行には十分ですが、NX450h+のモーター加速は、明らかに違う種類の気持ちよさがありました。

ただ、NX450h+も最初からすべてが自然だったわけではありません。ブレーキは、踏み始めに少し「カックン」とする感覚があり、慣れが必要でした。この点では、初めて乗っても自然に減速できたヴェゼルの方が好印象です。

ヴェゼルのスポーツモードには少し違和感も

ヴェゼルの通常モードは、日常的に使うには必要十分な加速です。意外だったのは、ホンダのe:HEVが想像以上にモーター主体で走ることでした。試乗前は、エンジンが主体でモーターが補助するような仕組みだと思っていたのですが、走り出すと驚くほど静かです。

e:HEVは走行条件によってエンジンが直接車輪を駆動する仕組みもあり、日産e-POWERと完全に同じではありません。途中でスポーツモードも試してみました。アクセルに対する反応は明らかに強くなりますが、エンジン音の高まりと実際の加速感が必ずしも一致せず、少し独特な感覚があります。個人的には、通常モードで軽快に走る方がヴェゼルらしさを楽しめました。

ホンダ ヴェゼル e:HEV Zの外観

乗り心地と静粛性|NX450h+の静けさは印象的

ヴェゼルは、走行中の静粛性も十分に好印象でした。モーター主体で走る場面は静かで、ロードノイズも特に気になりません。ただ、NX450h+の静粛性は、さらに印象的でした。以前NX450h+に試乗した際は、停止中から走行中まで非常に静かで、エンジンが始動したことにも気づかないほどでした。

チャージモードで意図的にエンジンを作動させても、存在感が小さかったことを覚えています。NX450h+には家族も同乗しましたが、後席でも静かで快適だったようです。乗り心地については、NX450h+の運転席で大きな不満はありませんでした。一方、後席では路面からの動きを多少感じたという家族の感想もありました。

ヴェゼルは路面の感触が適度に伝わる軽快な乗り味。NX450h+は静粛性が高く、ゆったり移動するのが似合うSUVです。なお、両車は別の日、異なる道路条件で試乗しています。NX450h+とテスラModel Yの比較記事でも、NXの静粛性を紹介しています。

レクサスNX450h+の外観

内装とシート|車格の違いが表れる部分

ヴェゼルはシンプルでカジュアル

ヴェゼルのインテリアは、全体的にシンプルでカジュアルな雰囲気です。すっきりとしたデザインで、普段使いする車として悪い印象はありません。ただ、NXなどの上級SUVに乗った後だと、やはり車格の違いを感じる部分もあります。

特に気になったのがシートです。今回試乗したe:HEV Zは、ファブリックと合成皮革の組み合わせ。シート調整も手動でした。また、運転席の座面が少し短い印象もありました。運転姿勢そのものに大きな違和感はありませんでしたが、長く所有することを考えると、シートの質感や調整機能は気になるところです。

NXは上質。ただしシートの好みは別

NX450h+は、乗り込んだときの内装の雰囲気や大型ディスプレイなど、上級SUVらしい仕上がりです。車内の静けさも含め、運転を始める前から上質さが伝わってきます。ただし、シートについては少し意外な印象もありました。

NX450h+の試乗車では、肩や腰まわりのホールド性がもう少し欲しいと感じたのです。その後に試乗したNX350h F SPORTでは、腰まわりのホールドが好印象でした。一方、肩まわりは少しタイトに感じました。同じNXでも、グレードやシートによって好みが分かれそうです。 NXのシートやグレードによる違いは、NX F SPORTとversion Lの比較で詳しくまとめています。

後席と使い勝手|日常で扱いやすいヴェゼル、家族にも好評だったNX

ヴェゼルの運転席からの視界は良好でした。特にAピラー周辺や窓の見え方がよく、周囲の状況を把握しやすい印象です。後席は子どもが使うには十分な広さがありそうでしたが、座面や背もたれはやや短め。肩周辺のサポート感も控えめです。荷室は日常使いには必要十分でした。

一方、NX450h+は家族と一緒に試乗しています。後席は広く、静かで快適だったようで、子どももリラックスして過ごしていました。家族全員が車酔いすることもなく、後席の快適性はNX450h+の魅力の一つでした。 NXの全体的な運転・同乗印象は、NX450h+単独試乗レビューにも記録しています。

運転のしやすさについても、NXは車体の大きさを感じる場面があるものの、ステアリングが軽く、想像以上に扱いやすい車です。ただし、Uターンや駐車時の操作には、少し慣れが必要でした。日常の街乗りで軽快に使えるヴェゼルと、家族でゆったり移動できるNX。単純に大きい方がよいとは言い切れません。

ホンダ ヴェゼル e:HEV Z

ヴェゼルとNX、どちらを選びたいか

今回ヴェゼルに試乗して、コンパクトSUVの魅力を改めて実感しました。特に好印象だったのは、デザイン、サイズ、ハンドリング、ブレーキです。大きなSUVにはない軽快さがあり、日常の運転を楽しめる車でした。一方、シートの素材や調整機能、内装の質感などは、もう少し上質なものが欲しくなります。

レクサスNX450h+は、静粛性や力強いモーター加速、家族での快適性まで含めて、非常によくできたSUVでした。実際、NX450h+に試乗したときは「いい車だったね。売れている理由がよく分かる」と思いました。ただ、それがそのまま「どうしても欲しい」という気持ちにつながったわけではありません。

ヴェゼルは、運転する楽しさと扱いやすさ。NX450h+は、静粛性と力強い加速、家族で過ごす時間の快適さ。どちらにも魅力があり、現時点で購入する車を決めたわけではありません。

ただ、今回のヴェゼルの試乗で改めて分かったのは、大きく高価なSUVが必ずしも自分に合うとは限らないということです。コンパクトなボディに、もう少し上質なシートや装備が組み合わされた車があれば、かなり魅力的かもしれません。車選びでは、スペックや価格だけでなく、自分がどんな運転感覚を好きなのかも大切にしたいと思います。