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CX-60 PHEV試乗レビュー|乗り心地は悪い?街中・高速で実際に確かめた

マツダ CX-60 PHEV Premium Sportsを斜め前から見た外観 Cars

以前、CX-60の3.3Lディーゼルに試乗したとき、もっとも気になったのが乗り心地でした。そこで今回はPHEV Premium Modernを家族で試乗し、街中から高速道路まで走って違いを確かめました。

結論から言うと、PHEVの乗り心地は3.3Lディーゼルより明らかに好印象。街中でも快適で、高速では「しっとり」と落ち着き、発進から中速域の加速やシートも好みでした。

一方で、車体の大きさと操作系の重さ、パワートレーンのギクシャク感、そして走行中の音は大きく気になりました。

「乗り心地はかなり良くなった。でも、クルマ全体として所有したいところまでは届かなかった」。その理由を、実際の試乗体験から順番に紹介します。

マツダ CX-60 PHEV Premium Modernを斜め前から見た外観

CX-60 PHEVの乗り心地は3.3Lディーゼルよりかなり良かった

今回もっとも評価が変わったのが、乗り心地です。

以前乗った3.3Lディーゼルでは、路面から伝わる揺れや振動が気になりました。特に家族で乗るクルマとして考えると、この乗り心地は大きなネガでした。

ところがPHEVに乗ってみると、印象がかなり違います。

街中を普通に走っていても、3.3Lディーゼルで感じたような揺れや振動がそれほど気になりません。少し柔らかさは感じますが、フワフワして落ち着かないというより、私には快適な方向の柔らかさに感じました。

家族で乗った際の快適性についても好印象です。

また、Sportモードも試してみました。通常時より車全体の動きが少し引き締まったように感じ、個人的にはこの感覚も好みでした。

以前の試乗では「CX-60は乗り心地が厳しい」という印象が強く残りました。今回PHEVに乗ったことで、少なくとも私が実際に乗った2台については、「CX-60の乗り心地」と一括りにして評価するのは違うと感じました。

関連記事:CX-60 3.3Lディーゼル試乗レビュー

関連記事:CX-60で感じた揺れ・車酔いについて

マツダ CX-60 PHEVの外観

高速道路では「しっとり」と落ち着いた乗り味

街中で乗り心地の良さを感じましたが、高速道路に入るとさらに好印象でした。

速度が上がっても落ち着きがあり、路面に対して車体がしっとりと走っていく感覚があります。私が今回感じた高速道路での乗り味を一言で表現するなら、まさに「しっとり」です。

高速直進安定性も良好で、どっしりと安定していました。

街中ではCX-60の大きさや重さを意識する場面がありますが、高速道路ではその印象も少し変わります。大きなSUVに乗っていることが、街中では扱いにくさとして意識される一方、高速では落ち着いた走りとして感じられました。

長距離を高速道路で移動するような使い方なら、この乗り味はCX-60 PHEVの魅力の一つだと思います。

発進から中速までは「スーッ」と滑らか

走りでも良かったところがあります。

特に気持ちよかったのが、発進から中速域までです。

アクセルを踏むと、強く押し出されるというより「スーッ」と速度が乗っていきます。以前試乗したGLC350eにも少し似た滑らかさを感じました。

そして、ここではCX-60 PHEVの車重をそれほど感じません。

軽いクルマではありませんが、普通に発進して速度を上げていく場面では、重いSUVを無理に動かしているような印象はありませんでした。

高速料金所からカーブしながら合流した場面では、加速しながらグイグイ曲がっていく感覚もありました。CX-60らしい走りを感じた場面です。

低中速域については、PHEVらしい滑らかさを感じられた部分でした。

マツダ CX-60 PHEVのシートと室内

シートも好印象。NX450h+やX-Trailより好みに合った

乗り心地とは別に、今回かなり気に入ったのがシートです。

最近試乗したNX450h+やX-Trailも含めて比べると、私はCX-60 PHEVのシートがかなり好みに合いました。NX450h+とは静粛性や操作感まで含めて性格が大きく異なり、NX450h+とCX-60 PHEVの実試乗比較で違いを整理しています。

GLC350eまで含めた4台比較では、CX-60 PHEVは車重そのものより操作の重さやボディの大きさを感じるタイプでした。4台の重さ・乗り心地・家族の反応を比較した記事でも違いをまとめています。

座ったときの収まりがよく、身体をきちんと支えてくれる感覚があります。センターコンソールが広いことも、室内のゆとりとしては好印象でした。

乗り心地というとサスペンションやタイヤに目が向きますが、実際に長時間乗ることを考えると、身体が直接触れるシートも快適性を左右します。

今回CX-60 PHEVの乗り心地を好印象に感じた背景には、足まわりだけでなくシートの良さもあったと思います。

内装は期待していたほど高級には感じなかった

一方、シートとは少し印象が違ったのが内装です。

CX-60はメディアや自動車評論家の記事などで内装の質感を評価する声を目にしていたため、今回試乗したPremium Modernにもかなり期待していました。

ところが実際に乗ってみると、私はそれほど強い高級感を感じませんでした。安っぽいという意味ではありませんが、事前に期待していたほどではなかった、というのが率直な印象です。

ここまでは、今回乗って良かったところです。

特に3.3Lディーゼルで気になっていた乗り心地が大きく変わったことで、CX-60そのものへの印象もかなり良くなりました。

ただし、PHEVならCX-60を所有したいと思ったかというと、そこまではいきませんでした。

試乗を続けていくと、今度は別の部分が気になってきたからです。

マツダ CX-60 PHEVのサイドプロフィール

CX-60はやはり大きい。操作系にも重さを感じた

まず大きかったのが、CX-60そのものの大きさと操作感の重さです。

ここでいう「重い」は、単純に車両重量の話ではありません。

先ほど書いたように、発進から中速域まで普通に走っていると、物理的な車重はむしろうまく隠しているように感じます。

ところが、クルマを操作すると印象が変わります。

アクセルは重めで、特にステアリングはかなり重く感じました。交差点など低速域でも軽くならず、日常的に使うことを考えると負担になりそうです。

そして今回改めて感じたのが、車体そのものの大きさです。

運転席から前を見ると長いボンネットを意識します。センターコンソールも広く、車幅方向にも大きなクルマに乗っている感覚があります。

さらに、Aピラーや特にBピラーの太さ、ドアミラー周辺など、直接視界にも気になるところがありました。

CX-60は、運転すると実際のサイズを忘れさせてくれるタイプのSUVではありませんでした。

走り出してしまえば車重はそれほど感じない。でも、ステアリングを操作したり周囲を見たりすると、大きさと重さをしっかり感じる。

高速道路ではそれが落ち着いた乗り味につながっているように感じましたが、街中や駐車場で日常的に使うことを考えると、私には明確なネガです。

関連記事:CX-60は大きすぎる?サイズ・車幅・取り回しを実際に確認

PHEVなのにギクシャク感が気になった

もう一つ大きく気になったのが、ギクシャク感です。

これは先ほど書いた「スーッ」とした加速と矛盾するようですが、実際に乗ると両方を感じました。

発進から中速域まで、滑らかに速度が乗っていく場面は気持ちいい。ただ、それがずっと続くわけではありません。

今回の試乗では、思っていた以上にエンジンが始動しました。

モーターで滑らかに走っているとき、エンジンが入ったとき、加速するときなど、個々の動きが一台のクルマとして常に自然につながっている感覚ではなく、場面によって違和感やギクシャクした動きを感じました。

PHEVに乗る前には、モーターとエンジンを使いながら、もっとシームレスに走るクルマを想像していました。

滑らかに走っている瞬間が気持ちいいだけに、その自然さが途切れたときの違和感が余計に目立ちました。

静粛性は期待ほどではなく、いろいろな音が耳についた

今回もっとも気になったネガの一つが、音です。

PHEVなので、乗る前にはかなり静かなクルマを想像していました。

実際、ロードノイズそのものはそれほど気になりませんでした。

それなのに、車内全体として「静かなクルマだった」という印象が残りません。

まずエンジン音。今回の試乗では想像していたよりエンジンが始動する機会が多く、エンジンがかかるとその存在も分かります。

高速道路では風切り音も耳に入りました。

そして何より印象に残ったのが、「ウィーンウィーン」という作動音です。私自身もかなり気になりました。

運転席の左前、センターコンソールからシフトレバー下方あたりから聞こえるように感じ、発進・加速時だけでなく停止するときにも耳に入りました。家族もこの音には気づいていて、妻は「この音が気になる」と言い、子どもも「ほかのクルマではしない音がする」とコメントしていました。

何の音なのかは今回の試乗では確認できていません。正常な作動音なのか、個体差なのかも分からないため、原因を推測して断定はしません。

ただ、私にとっては「何の音だろう」と意識する程度には耳に残り、今回のCX-60 PHEVで最大級に気になったポイントでした。

ロードノイズ自体は少ない。でも、エンジン音、風切り音、そしてこの作動音が気になる。

結果として、PHEVとして期待していたほどの静粛性は感じませんでした。

高速域では加速の伸びが少し物足りなかった

高速道路では乗り心地が好印象だった一方、加速には少し物足りなさもありました。

低中速域では「スーッ」と気持ちよく速度が乗ります。

ところが、80km/h付近から100km/h以上へ加速していく場面では、思っていたほど力強く伸びていきませんでした。

もちろん、高速道路を普通に走るうえで不足するという意味ではありません。

ただ、低中速域での気持ちよさから期待していた加速感と比べると、「もう少し伸びてほしい」という感覚がありました。

街中での加速と高速域での加速で印象が違ったことも、今回実際に乗って初めて分かった部分です。

マツダ CX-60 PHEV Premium Modernを後方から見た外観

CX-60 PHEVの結論|乗り心地の評価は変わった。でも所有したいとまでは思わなかった

CX-60 PHEV、NX450h+、GLC350eを乗り比べて、PHEVの仕組みだけでなく車そのものの完成度が大切だと感じました。EVを買い切れない私がPHEVに期待することも整理しています。また、アウトランダーPHEVとCX-60 PHEVを両方試乗した比較記事では、加速・静粛性・乗り心地の違いを整理しています。

今回CX-60 PHEVに乗って、以前の3.3Lディーゼルから大きく評価が変わりました。

まず、良かったところ。

乗り心地は明らかに好印象でした。

街中でも快適で、高速道路ではしっとりと落ち着く。発進から中速域までの「スーッ」とした加速も気持ちよく、シートもかなり好みに合いました。

3.3Lディーゼルに乗ったときに強く残った「CX-60は乗り心地が厳しい」という印象は、PHEVに乗ったことでかなり変わりました。

一方で、クルマ全体として見ると気になるところもはっきりありました。

特に大きかったのが、車体の大きさと操作系の重さ、パワートレーンのギクシャク感、そして走行中に気になる音です。

さらに高速域では、加速の伸びにも少し物足りなさを感じました。

良かったところと悪かったところを合わせて考えると、今回の私の評価は、「CX-60 PHEVに乗ってCX-60の評価は上がった。でも、所有したいと思うところまでは届かなかった」です。

CX-60を検討していて「乗り心地が悪い」という評判が気になっている人は、ディーゼルの評価だけで判断せず、PHEVにも実際に乗ってみる価値はあると思います。

ただし試乗するなら、乗り心地だけではなく、街中で大きさをどう感じるか、ステアリングの重さが気にならないか、パワートレーンのつながりをどう感じるか、そして車内で聞こえる音が気にならないかまで確認した方がよいと思います。

そして次に気になるのは、「結局、3.3LディーゼルとPHEVならどちらが良かったのか」ということです。

実際に試乗した2台を、乗り心地、振動、静粛性、走り、操作感までCX-60のPHEVと3.3Lディーゼルを直接比較しました。

FAQ

CX-60 PHEVの乗り心地は悪いですか?

今回試乗したCX-60 PHEVについては、乗り心地はかなり好印象でした。以前試乗した3.3Lディーゼルでは揺れや振動が気になりましたが、PHEVでは印象が大きく変わりました。特に高速道路では「しっとり」とした落ち着きを感じました。

CX-60 PHEVは大きく感じますか?

私は大きく感じました。走行中は車重そのものを意外と感じない一方、長いボンネットや視界、ステアリングの重さなどから、大きなSUVを運転している感覚は強く残りました。

CX-60 PHEVはギクシャクしますか?

今回試乗した車両では、低中速で滑らかに走る場面がある一方、パワートレーン全体のつながりにギクシャクした感覚を覚える場面もありました。購入を検討する場合は、低速域やエンジンが始動する場面も試乗で確認した方がよいと思います。

CX-60 PHEVは静かですか?

ロードノイズは比較的少なく感じました。ただ、エンジン音や高速道路での風切り音、「ウィーンウィーン」という作動音が耳に入り、私にはPHEVとして期待したほど静かには感じませんでした。

CX-60 PHEVと3.3Lディーゼルでは乗り心地が違いますか?

私が実際に試乗した2台では、かなり違いました。PHEVの方が乗り心地については明確に好印象でした。一方、PHEVにも大きさ・重い操作感、ギクシャク感、音など別の気になるポイントがあります。