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レクサスNX・エクストレイル・CX-60を比較|実際に乗って分かった乗り心地・走り・上質感の違い

レクサスNXの外観 Cars

レクサスNX、日産エクストレイル、マツダCX-60。

どれも家族で使いやすいサイズのSUVですが、実際に乗ってみると3台の性格はかなり違いました。

NXは静かで滑らか。
エクストレイルは、大きさを忘れるくらい軽快。
CX-60は、エンジンや車体を自分で動かしている感覚が強い。

3台とも良さがありますが、家族で乗って、自分でも運転してみると「どれが合うか」はかなりはっきりしました。

私が長く乗るならレクサスNXです。

ただ、乗る前と乗った後で一番印象が変わったのは、実はエクストレイルでした。

結論|NXは上質、エクストレイルは軽快、CX-60は機械感

最初に3台の印象をまとめると、こんな感じです。

静かで滑らかに走るならNX。大きなSUVを気軽に扱いたいならエクストレイル。クルマを操っている感覚を楽しみたいならCX-60。

特に違いを感じたのが、乗り心地と走りです。

NXは、段差を越えた後まで含めて動きがきれいに収まります。

エクストレイルはNXほどしっとりしていませんが、動いた後の収まりが早い。アクセルを踏んだときも軽く前へ出るので、大きなSUVに乗っている感じがあまりありません。

CX-60は、この2台とはかなり違いました。エンジンの音や振動、重めの操作感、長いノーズ。良くも悪くも「クルマを動かしている」という感覚が一番濃いSUVです。

単純にどれが一番いいというより、何を気持ちいいと感じるかで選ぶ3台だと思います。

乗り心地|一番しっとりしていたのはNX

3台を乗り比べて、一番違いを感じたのが乗り心地でした。

NX|静かで、しっとり落ち着く

NXで好きなのは、段差を越えた瞬間よりも、その後です。

路面から入力があっても、車体がいつまでも動き続けない。スッと落ち着きます。

そこに車内の静かさも加わるので、私には「しっとり」という表現が一番しっくりきました。

NXはF SPORT系とVersion Lでも乗り味が違います。F SPORTは少し締まっていますが、私には硬すぎる感じはありません。Version Lはもう少しゆったりしています。

どちらが合うかは、NX F SPORTとVersion Lの比較で詳しく書いています。

レクサスNXのフロント外観

エクストレイル|「コトン」と動いて、すぐ収まる

エクストレイルはNXとは少し違います。

段差を越えると「コトン」と入力は伝わります。でも、その後にフワフワしない。

動いて、すっと収まる。

この感覚が気持ちよくて、乗っているうちにどんどん印象が良くなりました。家族からも乗り心地への大きな不満はありませんでした。

エクストレイルのこの感覚については、X-Trail e-4ORCEの乗り心地でもう少し詳しく書いています。

日産エクストレイル G e-4ORCEのフロント外観

CX-60|クルマの動きが身体まで伝わってくる

CX-60 3.3Lディーゼルは、3台の中では車体の動きを一番感じました。

段差を越えた後の上下の動きも大きめです。家族も揺れを感じていて、私自身も含めて気分が悪くなりました。

ここは、我が家にとってはかなり大きなポイントでした。

ただ、単純に「乗り心地が悪い」で終わるクルマでもありません。エンジンの振動や重めの操作感まで含めて、大きな機械を動かしている感じがあります。

このあたりは、CX-60で家族が車酔いしたときの印象にもまとめています。

マツダCX-60のフロント外観

走り|一番驚いたのはエクストレイル

乗る前と乗った後で一番印象が変わったのは、エクストレイルでした。

約1.9トンあるSUVなのに、走らせると重さをあまり感じません。

アクセルを踏むと「ピュッ」と前へ出て、そのまま「キュイーン」と速度が乗っていく。

交差点でもフロントが自然に向きを変えて、そのまま次の加速へつながります。

返却するときに、「もう少し乗っていたいな」と思ったくらいです。

エクストレイルをかなり好きになった理由は、X-Trail e-4ORCE試乗レビューでも詳しく書いています。

NXは「グーッ」と滑らかに力が出る

NXはエクストレイルとは違う気持ちよさがあります。

エクストレイルが「キュイーン」なら、NXは「グーッ」。

アクセルを踏むと低速からしっかり力が出てきますが、クルマ全体は落ち着いたままです。

速さを強く見せるというより、必要なときに必要な力が自然に出てくる感じ。NXはいくつかのパワートレーンやグレードに乗りましたが、この上質な操作感は共通していました。

CX-60は「自分で動かしている」感覚が強い

CX-60 3.3Lディーゼルは、アクセルもステアリングも比較的重く感じました。

直列6気筒ディーゼルの音や振動も伝わってきます。

NXやエクストレイルが、クルマの大きさや重さをうまく消してくれるのに対して、CX-60はむしろそれを感じさせるタイプです。

長いノーズの先に大きなエンジンがあって、それを自分で動かしている。ここが好きな人には、3台の中でCX-60が一番面白いと思います。

長いフロントノーズが印象的なマツダCX-60

静粛性|ここはNXがかなり強い

静かさで一番印象に残ったのはNXでした。

特にNX450h+はかなり静かです。

停止中だけではありません。低速から加速していくときもエンジンの存在感が小さく、家族から「これ、エンジン動いてるの?」と言われたこともありました。

NX450h+の静かさについては、NX450h+の静粛性で詳しく紹介しています。

GLC350eまで加えた4台で比べると、静粛性だけでなく「重さ・大きさをどう感じさせるか」の違いがさらに鮮明でした。NX450h+・GLC350e・CX-60 PHEV・エクストレイルの4台比較もあわせてご覧ください。

エクストレイルも、普通に走っていてうるさいクルマではありません。ただ、NXほど外の世界から切り離された感じはなく、もう少し自然に道路とつながっています。

CX-60はさらに方向が違って、ディーゼルエンジンの振動や音もクルマの個性として伝わってきます。

静かなSUVが好きな私には、ここでもNXが合いました。

取り回し|一番小さく感じたのはエクストレイル

意外だったのが取り回しです。

3台とも決して小さなSUVではありません。それなのに、エクストレイルは住宅街へ入ってもあまり大きく感じませんでした。

視界がよく、アラウンドビューモニターも使いやすい。

細い道を走りながら何度も、「小さいクルマを運転しているみたいだな」と感じました。

ボディサイズと実際に運転したときの感覚の違いは、X-Trailのサイズ感と取り回しにまとめています。

日産エクストレイル G e-4ORCEを正面寄りから見た外観

NXも外から見るサイズほど大きく感じません。前が見やすく、車体感覚もつかみやすいので、街中でそれほど緊張しませんでした。

一方でCX-60は、3台の中で一番「大きなクルマを運転している」感覚があります。特に長いフロントノーズ。ここでもCX-60のキャラクターがはっきり出ています。

2台ずつ詳しく比べたい場合は、NXとX-Trail、NXとCX-60、X-TrailとCX-60の比較も参考にしてください。

家族で乗るなら、運転席だけでは決められない

SUVを選ぶとき、私は自分が運転して気持ちいいかだけでは決められません。

家族が後ろに乗ったときにどう感じるかもかなり重要です。

NXでは、後席から大きな不満は出ませんでした。車内が静かで、クルマの動きも落ち着いているので、長距離を家族で走る姿を想像しやすいです。

エクストレイルも好印象でした。後席は広く、家族から乗り心地への不満もない。大きなSUVなのに運転する側は気軽に扱える。このバランスはかなり魅力的でした。

一方、CX-60では揺れや振動への反応が大きく出ました。私自身も気分が悪くなったので、我が家との相性という意味ではここが気になります。

家族用のSUVは、できれば運転者だけで試乗せず、普段一緒に乗る人にも後席を試してもらった方がいいと思います。

日産エクストレイルの後席周辺

上質感|私にはNXが一番しっくりきた

3台とも内装の方向は違います。

NXは、ドアを開けて乗り込んだときから「ちゃんといいクルマに乗っている」と感じやすいです。ディスプレイやスイッチだけではなく、車内全体が落ち着いています。

エクストレイルは、豪華さより使いやすさ。後席の広さ、収納、視界、周囲を確認しやすい装備など、毎日気負わず使えるところが魅力です。

CX-60は、また違います。長いノーズ、大きなセンターコンソール、シートに座ったときの囲まれ感。私はシートの感触も好きでした。

私が「上質」と感じるのはNXですが、CX-60にはNXにはない重厚感があります。

レクサスNX Version Lの運転席まわりとインテリア

結局、どんな人にどのSUVが合う?

NXが合う人

静かで滑らかなSUVが好き。内装にも上質さが欲しい。家族を乗せても落ち着いて走りたい。そんな人にはNXが合うと思います。

エクストレイルが合う人

大きなSUVが欲しいけれど、運転するときに大きさを意識したくない。街中でも気軽に使いたい。軽快な加速感が好き。そんな人にはエクストレイルがかなり面白いと思います。

CX-60が合う人

エンジンの存在を感じたい。ステアリングやアクセルを操作して、クルマを自分で動かしている感覚が好き。大きなSUVらしい存在感も欲しい。そんな人にはCX-60があります。

3台は似たサイズのSUVですが、実際に乗るとかなり違うクルマでした。

日産エクストレイル G e-4ORCEの運転席とインテリア

私が3台から選ぶならNX

エクストレイルは、今回3台を比べた中で一番いい意味で予想を裏切られました。

本当に軽快です。乗る前より、乗った後の方がずっと好きになりました。

CX-60も、他の2台にはない個性があります。あの機械を動かしている感じは、NXにもエクストレイルにもありません。

それでも、自分が長く所有するなら私はNXです。

レクサスNX Version Lを正面から見たフロント外観

走る。曲がる。止まる。家族を乗せる。街中で使う。

毎日のいろいろな場面でストレスが少なく、それでいて乗るたびに上質さを感じられる。そこが自分には合っています。

ただ、3台を実際に乗ってみて思ったのは、「一番性能が高いSUV」を探すより、毎日どんな感覚でクルマに乗りたいのか。

そこを決めた方が、SUVは選びやすいということでした。